実家の片付けというのは意外と難しいものです。
思い出を捨ててるように感じてしまい、罪悪感を感じたり、寂しさや悲しさとも向き合わなければなりません。
この記事では、そんな実家の片付け特有の問題について解説しています。
片付けを効率よく進めるやり方や注意点、心構えについて興味がある方は読んでみてください。
実家の片付けをするための準備
実家の片付けを始める前にしておいた方が良い準備について解説します。
家族と片付けの目的や必要性を共有する
実家の片付けを始める前に、家族全員がその必要性を共有することが大切です。
まずは家族が現在の状況を把握し、これから実家をどのようにしていきたいのか話し合いましょう。
家族全員で片付けをする目的を共有することで、モチベーションアップにもつながります。
家族の意見を取り入れる
実家の片付けにおいて、家族の意見を取り入れることはとても大切です。
自分が不要だと思っても、家族によっては思い出や価値観の違いから残したいと思う物も出てきます。
そのため、作業前に家族全員で話し合い、それぞれ処分するか残すのか、はたまた保留にするかの判断方法などを相談しておくことが重要です。
また、家族の意見を尊重しつつ、合理的な判断をすることができるように心がけましょう。
片付けに必要な道具を準備しておく
基本的な道具としては、ゴミ袋、ダンボール箱、掃除機、ほうき、ちりとり、手袋、マスク、雑巾などが挙げられます。
他にも必要な道具を思いついたらメモをしておいて、事前に準備しておくことで作業の効率を上げることができます。
特殊なケースにも備えておく
特殊なケースとしては、高齢者や身体障害者の方の家の片付けや、遺品整理が挙げられます。
高齢者や身体障害者の方の場合は、車椅子や歩行器などを片付ける必要があるかもしれません。
それらを粗大ごみとして出すのか、寄付するのか、それとも業者に引き取ってもらうのかは、家族で話し合っておきましょう。
遺品整理の場合は、故人の生前の意向を尊重することが大切です。
また、古文書など、価値のある品々があるかもしれません。
その場合は専門知識が必要となるため、業者を利用することをお勧めします。
片付け作業の効率を上げるための工夫やアイデアを考えておく
片付けの効率を上げるためには、計画的に作業を進めることが重要です。
まず、作業範囲を限定して、区画ごとに片付けることで、進捗状況を把握しやすくなります。
また、不用品は、捨てる、売る、寄付する、リサイクルするなど、それぞれの処分方法を決めてから片付けましょう。
そして実際に作業に入る前に、掃除機やホウキで軽く掃除をすることで、作業がしやすくなります。
作業量や期間の見積もりの方法
作業量や期間の見積もりは、作業するスペースや物品の量、作業の進め方などによって変わってきます。
まずはどの程度の量があるのかを把握しましょう。
次に、だいたいで良いので1日あたりの作業量を見積もり、その上で全体の期間を決めます。
時間や作業量を見積もる際には、現実的な目標を設定することが重要です。
想定していたよりも時間が掛かってしまったときのために、予備日も入れておくと安心です。
実家の片付け作業の進め方
実家の片付け作業を効率よく進めるための方法について解説します。
ゴミや不用品の処分から始める理由
実家の片付けは、ゴミや不用品の処分から始めましょう。
なぜなら、先に不用品を処分することで、部屋のスペースが確保され、作業がしやすくなるからです。
また、確実に要らないものから処分することによって、何が必要で何が不要かを整理しやすくなり、一つ一つの判断がしやすくなります。
片付けの優先順位を決める方法
片付けのコツは、優先順位を決めることです。
例えば、長い間使われていないものや、これからも使いそうにないものは、あまり悩まずにさっさと処分してしまいましょう。
逆に、思い出の品や大切な書類は、時間をかけて整理する必要があります。
後回しにして、捨てた後に後悔しないようにゆっくり考えても良いでしょう。
このように優先順位を決めて、時間を有効に使ってください。
片付けのスタート地点を見つける方法
片付けのスタート地点を決めることは重要なポイントです。
例えば、玄関や廊下など、通り道になる場所から片づけていきましょう。
そうすることで、この後の作業も効率的に進めることができます。
また、部屋の中で一番汚れている場所や、一番散らかっている場所など、嫌なところから始めるのも良いでしょう。
物をカテゴリー別に分ける
実家の片付けでは、カテゴリーごとに分けて整理すると捗ります。
例えば、衣服、本、書類、日用品、思い出の品などです。
分類することで、不要な物や古くなったものを見極めやすくなります。
家族で作業をするなら、家族それぞれの得意分野でこれらのカテゴリーを役割分担し、整理整頓してみましょう。
捨てる、保管するの判断基準
物を整理する際に、判断基準として考えることは「これからも必要かどうか」です。
使っていないもの、壊れたもの、重複しているもの、サイズが合わないもの、思い出の品でも本当に必要かどうか、という点を冷静に見極めましょう。
また、捨てるもの、売るもの、寄付するもの、保管するものなどを考慮し、それぞれの判断基準を決めておくことも大切です。
実家の片付けをしたいけど一人っ子だから難しい場合
実家の片付けをしたいけど、一人っ子だから一緒に作業をしてくれる兄弟がいない。
そんな方もいるかと思います。
一人っ子の場合は、一気に片付けようとせず、数カ月から数年かけてゆっくり片づけていきましょう。
あせって作業し、体を痛めてしまったら大変です。
自分のペースで時間を掛けて少しずつでもいいので、着実に作業を進めてください。
もし急いでいるのでしたら、片付け業者への依頼も検討してみてください。
【関連記事】実家の片付けは一人っ子でもできるのか それとも業者に依頼するべき?
思い出や感情に振り回されないように注意
実家を片付けをしていると、思い出や感情に振り回されて作業が進まなくなることがあります。
そんなときの自分の感情との向き合い方について解説します。
実家の片付け作業で陥りがちな心理的な抵抗
実家の片付けは、自分や家族の思い出に密接に関わっているため、心理的な抵抗を感じることがよくあります。
思い出の品を捨てることをためらったり、過去の出来事を思い出すことで作業が進まなくなることもあります。
【関連記事】着物の処分に迷う人へ後悔しないための処分方法を8つ紹介
心理的な抵抗を克服する方法
心理的な抵抗を克服するためには、自分の感情と正直に向き合い、受け止めることが大切です。
一度感情を吐き出し、気持ちを整理することで、客観的に見ることができるようになります。
また、家族や友人に話を聞いてもらうことで、共感してもらうことも有効です。
遺品整理の場合の注意点
実家の片付けでは、家族の遺品を整理しなければならないこともあります。
遺品整理の場合の進め方や注意点についても解説します。
遺品整理とは
遺品整理は、故人の思い出や遺品を整理することです。
残った家族にとって心の整理ができると同時に、部屋のスペースを確保することもできます。
また、遺品整理によって、故人が残した貴重な品物を適切に保存することもできます。
遺品整理の進め方
遺品整理は、家族が協力して行うことが望ましいです。
まずは、故人の遺品をカテゴリー別に分け、不用品やゴミを捨てることから始めます。
次に、家具や家電製品などの大型品を処分する方法を検討します。
また、貴重品や思い出の品物については、家族で話し合いながら適切な保存方法を決めます。
遺品整理を行う際には、感情的にならず、冷静に判断することが重要です。
遺品整理の際に気を付けること
遺品整理においては、故人の思い出や遺品を扱うため、敬意をもって行動することが重要です。
故人が残した品物には、その人の思い出が詰まっています。
そのため、遺品を扱う際には丁寧に扱い、大切に処理するよう心がけましょう。
遺品整理ではトラブルに発展することも多いので、以下の記事も参考にしてみてください。
【関連記事】遺品整理のトラブルに遭わないための対策と対処法について解説
不用品の処分方法
片付けが終わったら不用品を処分しましょう。
不用品の処分方法や分別方法についても解説します。
分別とリサイクルの方法
片付けをして不用品として処分するものには、適切な分別とリサイクルが求められます。
まずは、自治体のゴミ収集ルールを確認しましょう。
自治体によってゴミの分別ルールが異なるため、正しい分別方法を把握してください。
また、不用品の中にはリサイクルできるものもあります。
家電製品や家具、衣類など、多くのものがリサイクル可能です。
自治体の回収センターなどが設置されている場合は、そこで回収してもらうこともできます。
寄付や譲渡の方法
不用品でも、まだまだ使用可能なものがあります。
そのような場合は、寄付や譲渡を検討しましょう。
まずは、身近な人に必要なものがないか聞いてみることから始めましょう。
ご近所さんに聞いてみるのも良いです。
また、寄付や譲渡の相手として、ネット上には多くのサイトやアプリがあります。
フリマアプリやリサイクルショップなどもありますので利用してみましょう。
不用品回収業者の利用も検討してみる
不用品回収業者を利用することも、一つの方法です。
不用品回収業者には、家電や洋服など、様々な分野に特化した業者があります。
自分で処分するのが難しいものや、大量の不用品を一度に処分したい場合は、不用品回収業者を利用することも検討してみましょう。
ただし、業者によっては料金が高い場合があるため、複数の業者から見積もりを取り、比較してから選ぶことが大切です。
片付け後のメンテナンス
実家の片付けが終わったからといってそれで終了ではありません。
綺麗な状態を維持するためのメンテナンスについて解説します。
定期的に掃除や整理整頓をする
片付けが終わった後でも、定期的な掃除や整理整頓が必要です。
汚れたものや使い終わったものはすぐに片付け、定期的に掃除することで部屋を清潔に保てます。
使ったものは決められた場所に戻すよう心がけましょう。
そうすることで、物が乱雑にならず、部屋全体が整理された状態を保つことができます。
収納を工夫したり見直しをする
片付け後に収納の見直しを行うことで、スペースの最適化ができます。
収納用品を使って、スペースを有効に使いましょう。
例えば、折りたたみ式の収納ボックスや棚を使うことで、スペースを有効に利用できます。
また、よく使うものは手の届く場所に収納し、使わないものは奥の方に収納するようにしましょう。
部屋のレイアウトも見直す
部屋のレイアウトを見直すことで、スペースの最適化ができます。
使いやすさを意識して、不要な家具を取り除いたり、部屋の使い方を変えたりすることが大切です。
部屋の明るさや広さを感じやすいように、家具の配置を工夫してみましょう。
物を増やさないための工夫
片付けが終わったら、今後は物を増やさないように心がけましょう。
買い物をする前に自分に問いかけてみてください。
それは「本当に必要なものか?」「すでに同じようなものを持っていないか?」などです。
物を増やさないためには、手軽に手に入るものや流行に流されるものに惑わされず、自分に本当に必要なものだけを選ぶように心がけましょう。
実家の片付けを業者に依頼する場合の選び方や注意点
実家の片付けをしたいけど、私は一人っ子だから手に負えない。
散らかりすぎていて自分たちじゃどうしようもない。
そんな方もいるかもしれませんが大丈夫です。
片付けを業者に依頼するという方法もあるので、業者の選び方や注意点について解説いたします。
片付け業者の口コミや評判をチェックする
不用品回収や遺品整理の業者を選ぶ際、まずは口コミや評判を調べることが重要です。
インターネット上には、実際に業者を利用した人たちのレビューや評価が多数掲載されています。
例えば、SNSやブログで利用した感想を書いている人がいます。
また、知人や友人にも業者の利用経験があるかどうか聞いてみるのも良いでしょう。
ネットの口コミや評判だけで決めるのではなく、自分の周りの人たちにも聞いてみて判断することが大切です。
料金やサービス内容も比較する
片付けの業者を選ぶ際には、料金やサービス内容の比較も重要なポイントです。
業者によって料金やサービス内容が変わってくるので、業者の公式サイトで確認しましょう。
片付け業者の比較サイトや、比較しているページもあるので、そちらを参考にするのもおすすめです。
このように、事前に業者の料金やサービス内容を比較し、自分に合った業者を選ぶことが大切です。
作業内容やスケジュールの確認方法
片付け業者と契約する前に、作業内容やスケジュールを確認することが大切です。
例えば、どのような作業を行うのか、どの部屋を片付けるのか、どの家具や品物を処分するのかなど、具体的に確認しておきましょう。
また、作業の開始日時や終了予定日時、作業時間などを確認しておきましょう。
自分の予定と合わせて調整してください。
作業時の注意事項やトラブルの対応策の確認方法
作業時には、業者とのコミュニケーションがスムーズに行われるように、事前に注意事項を確認しておくことが重要です。
例えば、アパートやマンションなど、共有スペースがある場合は、立ち入りの許可を得る必要があるかもしれません。
そして作業中は、荷物の移動や搬出入作業などで事故が起こる可能性があるため、業者が適切な安全対策を取っているか確認しましょう。
特定の処分方法が必要な物品がある場合は、業者が適切な処分方法を提供しているかも確認しましょう。
万が一、作業中にトラブルが発生した場合に備えて、業者が対応策を用意しているか確認しましょう。
例えば、作業中に物品が破損した場合の補償などです。
これらの点を確認することで、作業中のトラブルを事前に予防することができます。
また、万が一のトラブルが発生した場合にも、解決が早まることが期待できます。
作業後のアフターフォローについても確認しておく
業者からは、作業後のアフターフォローを行ってくれるかどうかを確認しましょう。
また、不具合や問題が発生した場合は、速やかに業者に連絡し、適切な対応をしてもらうことが大切です。
Q&A
片付け業者を利用する際、どのようなポイントに注目すればいいですか?
業者の評判や口コミ、実績、信頼性を確認することが重要です。
また、料金やサービス内容の比較も必要です。
片付けをしてもすぐに散らかってしまう場合、どのような工夫が必要ですか?
定期的なお掃除や整理整頓を習慣化することが大切です。
また、物を増やさないように日頃から心がけたり、収納の工夫をすることも効果的です。
片付けをする上で、捨てることができない物があります。どのように処分すればいいですか?
寄付や譲渡の方法を利用することで、誰かにとって有用な物として再利用される可能性があります。
また、不用品回収業者に依頼することもできます。
ただし、業者の選定には注意が必要です。
まとめ
実家の片付けでは、物の整理をすることが大切であり、分別やリサイクル、寄付や譲渡、不用品回収業者の利用など、適切な処分方法を選びましょう。
そして、片付け後のメンテナンスも重要です。
定期的なお掃除や整理整頓、収納の工夫や見直し、家具のレイアウトの見直しも必要です。
また、片付けの効果を長続きさせるためには、買い物や持ち物の見直し、モノを増やさない工夫、身の回りの整理整頓を習慣化するコツを身につけましょう。
そして、片付け業者を利用する場合は、口コミや評判のチェックや業者の実績や信頼性の確認、料金やサービス内容の比較が必要です。
契約前には、契約書の内容や料金プラン、作業内容やスケジュール、作業時の注意事項やトラブル対応策などを確認しましょう。
そして、依頼者と業者とのコミュニケーションも大切であり、作業前のヒアリングや相談、作業中の進捗状況の確認、作業後のアフターフォローなども確認しておきましょう。