知り合いに家を貸すのはアリ?メリットと注意点を解説

知り合いに家を貸すのはアリ?

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「知り合いに貸してほしいと頼まれたけど、どうしよう」
「家の維持管理のために知人に貸そうかな」

不動産会社を通さずに知人に貸せば、仲介手数料がかからず、見知らぬ人に貸すより安心感があるというメリットがあります。
しかし「親しい間柄だから」と口約束で貸してしまい、後から家賃の支払増や退去をめぐる深刻なトラブルに発展するケースも珍しくありません。

この記事では、空き家を知り合いに貸すメリットや事前のチェックポイント、トラブルを未然に防ぐ契約の注意点を分かりやすく解説します。
「大切な家を無駄にしたくないけれど、人間関係も壊したくない」とお悩みの方は参考にしてみてください。

知り合いに家を貸すことはできる?

結論から言うと、空き家になった自宅や実家を知り合いに貸すことは法律上まったく問題ありません。 
無償で貸す「使用貸借」でも、家賃を受け取る「賃貸借」でも、個人間で自由に契約を結ぶことが可能です。

不動産会社を通さずに貸し出せば仲介手数料がかからず、顔なじみに貸す安心感もあります。
しかし「知り合いだから」と口約束やあやふやなルールのまま貸してしまうと、後から家賃トラブルや退去拒否などの深刻な問題に発展するケースも少なくありません。

リスクを防いで安全に運用するためにも、知り合いに家を貸すメリットや事前に調べるべきポイントを押さえておきましょう。

知り合いに家を貸すメリット

知り合いに家を貸すメリットは以下のとおりです。

空き家を有効活用できる

誰も住んでいない実家や自宅を放置すると、資産としての価値が下がる一方です。
知り合いに貸し出すことで、思い入れのある家を手放さずに有効活用できます。
将来的に自分で使う可能性を残しつつ、家を活かせる点が大きな魅力です。

家の管理負担を減らせる

空き家を所有していると、定期的な換気や通水、清掃、庭の手入れなど、建物を維持するための管理が必要になります。

知り合いに貸して住んでもらえば、誰も住んでいない状態で管理するよりも、所有者が現地へ足を運ぶ負担を減らせます。

しかし、貸したからといって所有者の管理責任がすべてなくなるわけではありません。
建物の修繕など、所有者が対応しなければならないこともあります。

家賃収入を得られる

知り合いに家を貸して家賃を受け取れば収入を得られます。
空き家を所有していると、固定資産税などの維持費がかかります。
家賃収入を得ることで、こうした費用の一部を補える可能性があります。

しかし、家賃収入がそのまま利益になるわけではありません。
建物の修繕費や保険料などが必要になるほか、賃貸によって得た所得について税金が発生することもあります。

そのため、家賃を決める際は、周辺の賃貸物件の相場だけでなく、空き家の維持や修繕にかかる費用なども考慮しておきましょう。

空き家を知り合いに貸す前に確認しておくべきこと

空き家を知り合いに貸す前に確認しておきたいことについて解説します。

建物の状態を確認する

貸し出す前に、安全に住める状態かどうかを必ずチェックしましょう。
以下の設備に不具合があると、入居後のトラブルの原因になります。

  • 水回り
  • 屋根
  • 外壁
  • 建具
  • 床

貸主には、入居者が安全に使用できる状態を保つ義務(修繕義務)があります。
大きな欠陥がある場合は、貸す前に修繕しておく必要があります。

また、貸し出す前に建物の状態を写真などで記録しておくと、退去時に修繕や原状回復が必要になった際の確認にも役立ちます。

住宅ローンが残っている場合は金融機関に確認する

貸したい家に住宅ローンが残っている場合は注意が必要です。
住宅ローンは「本人が居住すること」を条件に低金利で融資されているため、無断で第三者に貸し出すと契約違反になり、ローンの一括返済を求められるリスクがあります。

事前に必ず融資元の金融機関へ相談し、現在のローン契約で賃貸が認められるのか、必要な手続きがあるのかを確認しておきましょう。

火災保険などの契約内容を確認する

空き家を知り合いに貸す場合は、加入している火災保険などの内容も確認しておきましょう。

火災保険は、住宅の利用状況によって契約内容や補償の扱いが変わる場合があります。
これまで「空き家」や「自宅」として契約していた場合、第三者に貸すことで現在の契約内容と実際の利用状況が変わるためです。

貸し出す前に保険会社や代理店へ連絡し、知り合いに賃貸する場合でも現在の補償が適用されるのか確認しておきましょう。

知り合いに家を貸すときの注意点

知り合いに家を貸すときの注意点について解説します。

口約束はNG!必ず賃貸借契約書を作成する

知り合いに家を貸す場合でも、口約束だけで済ませるのは避けましょう。
親しい間柄だからといって契約書を作成せずに貸すと、後から認識の違いが生じ、トラブルになる可能性があります。

家を貸す際は賃貸借契約書を作成し、以下のような条件を明確にしておくことが大切です。

  • 家賃や支払い方法
  • 契約期間
  • 敷金などの金銭に関する条件
  • 修繕費の負担
  • 退去時の原状回復
  • 禁止事項

契約書を作成して条件を明確にしておけば、後から「言った・言わない」といったトラブルになるのを防ぎやすくなります。

契約期間を限定できる定期借家契約を検討する

一般的な普通借家契約で貸し出すと、借主側の権利が強く保護されるため、正当な理由がない限り貸主都合での立ち退き請求や契約更新の拒絶が難しくなります。
「将来的に自分で住みたい」「売却したい」と思っても、退去してもらえないリスクがあるのです。

そこでおすすめなのが、契約期間があらかじめ決まっている定期借家契約です。
定期借家契約の特徴は以下のとおりです。

更新がない契約形態期間満了によって確実に契約が終了する
再契約は任意お互いが合意すれば再契約も可能
将来の予定に合わせやすい「3年間だけ貸したい」といった柔軟な運用ができる

将来的に実家に戻る予定がある場合や、いずれ売却・解体を考えている場合は、定期借家契約を選んでおくと安心です。

参考:国土交通省|定期借家契約(定期建物賃貸借契約)

修繕や原状回復の負担を決めておく

家を貸す前に、修繕や退去時の原状回復について、誰が費用を負担するのかを決めておきましょう。

たとえば、入居中に給湯器やエアコンなどの設備が故障した場合と、借主の不注意によって壁や床を傷つけた場合では、費用負担の考え方が異なります。
こうした点を曖昧にしたまま貸すと、知り合いとの間でトラブルになる可能性があります。

賃貸借契約書を作成する際には、修繕や原状回復についても確認し、必要な事項を契約内容に反映させておきましょう。
また、貸し出す前の建物や設備の状態を写真などで記録しておくと、退去時に現在の状態と比較しやすくなります。

知り合いに貸す以外の方法も検討する

知り合いに直接貸す以外の方法も検討してみましょう。

不動産会社を間に挟んで貸す

知り合いに家を貸す場合でも、すべての手続きを自分たちだけで行う必要はありません。
賃貸に関する知識がない場合や、知り合いとの間で契約条件を決めることに不安がある場合は、不動産会社に相談する方法があります。

不動産会社に仲介を依頼すれば、借主の募集や契約手続きなどを任せられます。
知り合いに貸す場合でも、第三者に間に入ってもらうことで、契約条件を整理しやすくなるでしょう。

また、遠方にある実家を貸す場合など、自分で物件を管理することが難しい場合は、賃貸管理についても不動産会社に相談してみましょう。

貸さずに売却や空き家管理サービスを検討する

空き家を知り合いに貸すことに不安がある場合は、無理に貸す必要はありません。

実家を今後利用する予定がなく、維持する必要もないのであれば、売却することも選択肢になります。
売却すれば所有者として空き家を管理する必要がなくなり、固定資産税などの維持費の負担もなくせます。

また、将来的に実家を利用する可能性があるなど、すぐに手放したくない場合は、空き家管理サービスを利用する方法もあります。

空き家の状態や今後の利用予定などを考え、自分に合った選択肢を検討しましょう。

まとめ|空き家を知り合いに貸す場合は契約内容を明確にしておこう

空き家になった実家を知り合いに貸すことは、家を有効活用しながら管理負担を減らし、家賃収入を得られる可能性がある方法です。

しかし、知り合いだからといって口約束で貸すのではなく、賃貸借契約書を作成し、家賃や契約期間、修繕や原状回復の負担などを明確にしておくことが重要です。
また、建物の状態や住宅ローン、火災保険などについても、貸し出す前に確認しておきましょう。

知り合いに貸すことに不安がある場合は、不動産会社を間に挟んだり、売却や空き家管理サービスを利用したりする方法もあります。
実家の状態や今後の利用予定を考え、自分に合った方法を選びましょう。